本坊酒造 マルス信州蒸溜所の唯一?の定番もののモルトウイスキーです。
色調はアンバー色、カラメル色素を使用していないのであればシェリー樽熟成のモルトを思わせます。
アロマも外観の印象と違わず干しぶどう、小梅、カシス、キャンディ、木香、タンニン、甘さと苦味が混じた香りが心地良いです。
口に含んだ印象も香りと同様、まろやかな甘みと心地良い渋みがバランスよく広がります。フィニッシュに向かい徐々に心地良い渋みが残っていきます。
PS:本坊酒造、マルス信州蒸溜所のモルトウイスキー。ブレンデッドモルトなのでマルス信州以外のモルト原酒もブレンドされているのでしょう。(ブレンデッドモルトは複数の蒸溜所のモルトウイスキーがブレンドされたもの。これに対しシングルモルトは単一の蒸溜所のモルト原酒をブレンドしたものです)
ただ越百というブランド名は中央アルプス連峰の越百山に因んでおり信州蒸溜所の原酒が主になっていると思われます。
鹿児島の焼酎メーカー本坊酒造が「日本の風土を活かした本格的ウイスキーを造る」という思いで長野県信州に1985年に建てたのがマルス信州蒸溜所です。
長くウイスキーの売れない時代が続き創業休止になっていましたが2011年に再稼働しています。
今、本坊酒造のウイスキー造りの原点になる思いと時代の要求がマッチして、どんなウイスキーを創造してくれるか楽しみです。