静岡プロローグW

プロローグKに続く、静岡蒸溜所の2本目のリリースです。

アロマはしっかりと語るかけてくる印象。フレッシュなオーク香、バニラ、シナモン、ハーブ、メントール、白い花、メープルシロップ、メロン、背後にピート、焦げっぽいトースト感。
フレーバーは口に含むと甘み、渋みが主張し喉を通すと酸味が心地よく広がる。ソリッドなしっかりとした酒質。バニラ、シナモンのオーク由来の甘さ、麦芽の甘さ、出来たての木工製品、レモン系の柑橘フルーツ、ハッカ、メントールのニュアンス。
フィニッシュはフレッシュな酸味、渋み、オーク由来の甘みがバランス良く続く。余韻は中程度。

元々の原酒の特徴なのか、フレッシュなオーク感、メントールのニュアンスの主張が個性的。ここの好き嫌いで飲み手の評価は別れそうです。プロローグKより酒質が厚く、リッチな印象を感じました。

PS:静岡蒸溜所がリリースする2本目のシングルモルト 。ファーストリリースは初留に軽井沢蒸溜所から買い取ったスチルで蒸留したものでしたが、今回は初留を薪の直火焚きによるフォーサイズ社製のスチルで行ったものです。
どちらも独特なフレッシュなオーク感を感じますが、これはこの蒸溜所の個性なのかもしれません。発酵槽にも杉の木を使っていたり、蒸留所の建物自体に杉の木が多く使われていることが関係あるのかもしれません。今回のボトルの酒質は厚く、トースティな印象でこの独特のオーク感との相性が良く、プロローグKよりこのWの方が断然好みです。

リンクウッド 12年 花と動物シリーズ

花と動物シリーズはディアジオ社がリリースするオフィシャルボトルですが、現状手に入るボトルの中では、このリンクウッドが1番のお気に入りです。


アロマはフルーティで華やか。瑞々しいリンゴ、マスカット、スミレ、ミント、蜂蜜、爽やかな麦芽香、ややソルティ。
フレーバーは柔らかく、甘い。フルーツの酸味が追いかけ渋みが背後で良いアクセントに。リンゴの蜜、マスカット、ハーブ、フルーツケーキのニュアンス。
フィニッシュはフルーティな酸味、甘味。余韻は中程度。

アロマ、フレーバーともにコンテンツの種類が多くリッチ。スペイサイドモルトの魅力を堪能出来る。

PS:リンクウッドはスコットランド、スペイサイドのエルギンに位置する蒸溜所で、オフィシャルスタンダードとして手に入るのは二羽の白鳥が描かれた、この「花と動物シリーズ」のみだと思います。このオフィシャルボトルでも元々の素性の良さが充分に味わえますし、ボトラーズで出回るものも気になるものが多いです。

アードベック スコーチ

2021年アードベックデーの記念ボトルです。


アロマは重くこもった香り立ち。トースト感が漂うバニラ、焼いた魚の皮、アーシーなピート、焼けた穀物感。時間が経ってヨード感も際立つ。奥から柑橘系フルーツ、熟したフルーツ、ヨーグルト、ハーブ、魚の旨み感。
フレーバーはピーティーでソルティ。海水、塩味の効いた焼き魚、ヨード、バニラ。微かにレモン汁のニュアンス、草っぽさ。
フィニッシュはソルティでピーティー、バニラの甘さ。
余韻は中程度。

かなりソルティな味わいが乗ったピート、バニラ、柑橘系フルーツが共存。塩味の乗った燻した魚にレモン汁を垂らした旨み感を連想。スタンダード10年に比してバニラ様の樽由来の甘さが際立つ。

PS:毎年5月の最終週に開催されるアイラフェスティバルに催される各蒸溜所のオープンデーのトリを飾るのがアードベックデー。今年の記念ボトルがこのスコーチです。scorch とは「焦がす、炙る」という意味で、このモルトがヘビリーチャーしたバーボン樽で熟成させているのと、アイラ島の伝説でありアードベックの3番熟成庫に住みつくと伝えられているドラゴンに因んだものです。
味もイメージとぴったりなのですがパッケージでドラゴンとアードベックの飼い犬ショーティが密かに?戦っているのは笑えます。

リンクウッド2006 14年 54.9% ソーテルヌフィニッシュ/アリスターウォーカーカンパニー インフリークエントフライヤー

大阪、堺市の酒屋の量り売りで購入

アロマは甘くしっとりと香る。熟したフルーツ、リンゴ飴、アプリコット、熟れた洋梨、バナナ、フルーツタルト、バニラ、シナモン、甘さに縁取られた麦芽香、奥に重めの溶剤感。
フレーバーは甘味を背景に酸味と渋みが重く主張。オーク由来の渋みが印象的。バニラ感、新品の木工製品のニュアンス。アロマで感じた甘くフルーティな感覚も存在するが、フレーバーはオーク由来の甘味と渋みが主役。フィニッシュに向けても甘苦いような渋みが持続。余韻は中程度。

時間が経ってフレーバーでも熟したフルーツ感が主張。桃や枇杷のようなニュアンスとオーク感の共存が楽しくなる。フィニッシュも暖かく長くなる印象。
それにしても独特のオーク感が強く個人的には少し違和感を感じました。

PS:アリスター・ウォーカー・ウイスキー・カンパニーはあのビリー・ウォーカーの息子、アリスター・ウォーカーが2018年に立ち上げたインディペンデントボトラーです。
このボトルはソーテルヌワイン熟成のホグスヘッド樽フィニッシュです。ヴァージンオークを彷彿とさせる独特のオーク感とフルーツ感の組み合わせは、好みが分かれるかもしれません。

インペリアル 20年 1995 シグナトリーヴィンテージ

インペリアル蒸溜所はスペイサイドの閉鎖蒸溜所、跡地にはダルメニャック蒸溜所が建っています。

アロマはまったりとした甘い香りが広がる、バニラ、シナモン、熟したフルーツ、黄桃、リンゴ、黄色い花、フルーツタルト。時間がたってハーブ感も。オーク感を背景にフルーツと花の甘い香りが漂う。
フレーバーはリンゴの甘み、酸味からリンゴの芯の渋み、リンゴのタルト、レモンピール、甘い花の香りのニュアンス。
フィニッシュは暖かい酸味、渋み。余韻は優しく長い。

PS:インペリアル蒸溜所は2005年に閉鎖されたスコットランド、スペイサイドの蒸溜所です。華やかなフルーツとフローラルな香味が主役のスペイサイドらしいモルトだと感じます。これをバーで飲んだ時は、開栓したてだったので、まだ全ての香味が開いていないのかもしれません。中味が少し減ってからどう味が変化しているか、外飲みできるようになったら早速確かめに行きたいものです。

キャラクターオブアイラ ラフロイグ14年 2005 46°

リフィルシェリーバット熟成のラフロイグ、酒屋の量り売りで購入

アロマはピート、クレゾール、ヨード、アスファルト、重いオイリー感、草っぽさ、燻した魚介類、奥に柑橘系フルーツ、麦芽香、バニラの甘さ、スモークも存在するがヨード、アスファルト感の方が前面に存在。
フレーバーは柔らかく甘味、酸味、渋みがバランスよく溶ける。徐々に甘いバニラ、フルーツケーキのニュアンス。背後にピートがあり甘さとのコントラストを描く。フィニッシュに向けて魚介類の旨味成分とピート、わずかなハーブ感が残る。余韻は中程度。

海辺で魚介類を中心のバーベキューをしているかのような香味を感じるアイラモルト。バランスが秀逸。ストレートでゆっくりと味わいたい。

PS:キャラクターオブアイラウイスキーカンパニーはあのブティックウイスキーで知られるアトムブランズがプロデュースするボトラーズブランドです。
このボトルはリフィルシェリーバットの14年熟成のラフロイグで素晴らしい出来ですが、ボトルの価格は3万円近くでなかなか手を出しにくい価格帯です。バーで飲むことが難しい昨今、こういったものを量り売りで味あわせて頂けるのはありがたい限りです。

グレンエルギン14年 2006 ソーテルヌフィニッシュ 55.8%/アリスター・ウォーカー・ウイスキー・カンパニー インフリークエントフライヤー

量り売りで購入したアリスターウォーカーウイスキーカンパニーのグレンエルギンです。

アロマは甘くフルーティに訴えてくる。熟したフルーツ、白桃、黄桃、アプリコット、マスカット、バニラ、シナモン、甘味に縁取られた麦芽香、キャラメル、シロップたっぷりのホットケーキ、奥に溶剤感、
フレーバーは渋みが主張し、甘味、酸味が追いかける。葡萄のタルト、タンニンの苦味、少しざらついた質感が舌に広がる。奥に広がるアルコールの暖かさは、度数の高さを想起させる。
フィニッシュは樽由来の渋みと酸味。余韻は比較的長い。
飲み進めて行くと少しくどさもあるが、少量の加水で柑橘系の酸味が伸び、より爽やかなフルーツ感が増しました。

PS:アリスター・ウォーカー・ウイスキー・カンパニーはあのビリー・ウォーカーの息子、アリスター・ウォーカーが2018年に立ち上げたインディペンデントボトラーです。個人的には初めて酒屋で見つけ、可愛らしいラベルに惹かれ今回は量り売りで購入させて頂きました。
元々、蜂蜜感を顕著に感じるエルギンに甘口ワインのソーテルヌカスクの影響で違ったフルーツ感が加わった印象です。食後のケーキを味わうように飲みたいモルトです。

山崎12年(旧ラベル:single malt whisky)

昨年山崎NAのラベル表記がsingle malt whiskyからsingle malt Japanese whiskyに変わって 味も変わりましたが、しれっと12年も変わってたようです。

アロマは渋く心地よいオーク香がまず主張。上質な木工家具、白檀、伽羅、熟したフルーツ香、ビワ、和柿、よくトーストされたカステラ、バニラ、シナモン。奥に柑橘、温州ミカン。
独特のタンニン、オーク感が前面に現れ時間が経ってオークとフルーツが融合する印象。
フレーバーは渋みが主張し酸味、甘みが追いかける。ミズナラ樽由来の渋みが主張。和のフルーツ、和の家具、寺院の匂い。
フィニッシュは和のフルーツと上質なオークの渋みが心地よい。余韻は比較的長い。

PS:すっかり貴重なボトルとなった山崎12年。最近ではあまり飲む機会がなく、不覚にもラベルが変わって、おそらくは中身も大きく変わっていることも知りませんでした。今回は新ラベルの現行品と旧ラベル(何年前に発売されたものかは不明)を飲み比べました。現行品が熟したフルーツ感が主役でオークのニュアンスが良いアクセントとなって、バランスの良さが印象的なのに対して、この旧ラベルは、はっきりとオーク感、特にミズナラの風味が主張してきます。感じられるフルーツも和のニュアンスが印象的で、今となっては、オンリーワンって印象です。旧ラベルのボトリング時期が分からず、ロットによる経時的な味の変化か、意図的に味を変えたのかはわかりませんが、今回飲んだ新旧ボトルは明らかに違った魅力を持つ山崎12年でした。

安積 ザ・ファースト ピーテッド

安積蒸溜所の第二弾、今回はピーテッドモルトです。

アロマは甘いピート、柑橘フルーツ、ハーブ、青い植物感、バニラ、麦芽香、背後にわずかにアルコール感。
フレーバーは甘いピート感がスムーズに広がる。甘い麦芽感と柑橘系フルーツのニュアンスが続き、ボディはやや軽め〜ミディアム。
フィニッシュは甘い麦芽感とピート、余韻は中程度。
ピートが効いてる割に良い意味でも悪い意味でもスムーズ。3年熟成ということもあり、コンテンツは少なめでシンプルな印象。

PS:安積ザ・ファーストピーテッドは、福島県郡山市の安積蒸溜所のリリースする第2段、初のピーテッドシングルモルト。フェノール値50ppmでファーストフィルのバーボン樽熟成のようです。

素直な味わいで好印象です。まだ3年熟成ですが、若いピーテッドモルトとしては充分に魅力的です。今後のリリースも期待してます。

白州12年( 旧ボトル)

休売になっていた白州12年。2021年3月30日、再販が開始されましたが、こちらは再販前の旧ボトルです。

アロマはやや重みのあるハーブ感が支配、次に渋みを伴うフルーツ感、オーク由来のバニラ、柔らかいピート、ややケミカルな印象。りんごの芯、熟した黄桃、コンテンツが多く複雑。
フレーバーは青い酸味、渋みが支配。背後の渋みは良いアクセントに。
フィニッシュは暖かく酸味、渋みが伸びる。
フルーティなだけでなく、いろんな要素が絡み合う印象。ハイボールでも美味しいですが、一度はニートで味わいたい魅力を持っています。

PS:2021年発売の新ボトルと飲み比べました。こちらは休売になっていた旧ボトルで、ボトリングの時期などは不明です。新ボトルが、素直なフルーツ感、ハーブ感が支配しているに対して、こちらはボディがやや厚く、複雑な印象です。
再販が始まった新ボトルも魅力的ですが、やはりこちらに方が良いと思う白州ファンもきっと多いのでしょう。