ベンローマック10年

ゴードン&マクファイルが所有するベンローマック。ボトルもそれらしくてお洒落です。

アロマはブラックベリー、タンニンを伴うシェリー香、ワックス、革製品、ハチミツ、心地よくピートが漂う。

フレーバーはタンニン様の渋みにブドウの酸味、喉を通すと酸味が前面に柑橘系のフレーバーも感じ、青草のような渋みも舌に残って行きました。

PS:1898年にスコットランド スペイサイドのフォレスの地で創業されたベンローマック蒸溜所ですが規模も小さく操業、休止を繰り返してきました。この歴史に終止符を打ったのがあのボトラーズのゴードン&マクファイル社でした。廃業同然だった蒸溜所を買い取ると大規模な改修を行い創業100年の1898年に生産を再開しています。目指したのは1900年代半ばのスペイサイドのモルトの再現だったそうです。スペイサイドのモルトウイスキーにしてはピートが効いているのはそんな背景もあるからでしょうか?

使用している大麦はスコットランド産にこだわり、製造工程は機械化が進んでいる現在でも昔ながらの手作業による丁寧な工程にこだわっている蒸溜所です。

カリラ2011 マルゴークラレットカスクフィニッシュ

阿倍野のウイスキーキャット1494さんで頂きました。

アロマはモルティー、ピーティ、甘い木香、ブドウ、カシス。フレーバーはピートを伴いながらの酸味、タンニン様の渋み。喉を通すと柑橘の酸味を伴い紅茶のようなニュアンスも現れる。フィニッシュは再度ピートが前面に

PS:Whisk-eがリリースするカリラ。2011年蒸留で5年間のバーボンバレルでの熟成後、フランスマルゴー村1級シャトー赤ワイン樽で1年半後熟したシングルカスク、カスクストレングスボトルでアルコール度数は60.3%です。ワインのことはよく知らないのですがなにやら「ワインの女王」として知られるマルゴー村の赤ワインの樽を後熟に使っている様です。独特の酸味を伴う渋みとピートの対比が面白くて心地よいモルトでした。

グレンファークラス ファミリーカスク 2004-2019 20周年BARキャンベルタウンロッホ

ラベルが微笑ましく印象に残ります。

アロマは氷砂糖、巨峰、ブラック系ドライフルーツ、カカオ。ほんのり柑橘系の香りも。フレーバーはしっかりしたボディに柔らかい渋み、酸味。喉を通すと舌の上で砂糖や果実がスッと溶けてなくなるような感触が面白い。フィニッシュは心地よく淡い渋みが長く続く。

PS:このボトルはグレンファークラスのファミリーカスクシリーズで有楽町のBarキャンベルタウンロッホさんの20周年記念ボトルです。

ボトルの絵が可愛いです。そんでどっかで見たことあるなーっと思ってたんですが…同じイラストがキャンベルタウンロッホさんで飾られていたのを思い出しました。

ザ・グレンリベット12年 (新ボトル)

グレンリベット12年の新ボトル。凄く慣れ親しんでいる人も多いので新旧のボトルを比べて色々意見や思いがある人も多いと思います。

アロマは青リンゴ、すりおろしたリンゴ、アセロラ、アプリコット、木香、淡い色の花。フレーバーは酸味と甘み,ライトボディですっきり華やか、喉を通すと渋みも加わり優しく溶けていきます。フィニッシュは再び青リンゴの香味が続く。

加水すると青リンゴや洋ナシの香味がより前面に。

PS:ボトルのデザインが変わると中身も変わる事が多いようです。このグレンリベット12年は普段から家で飲んでいてスペイサイドモルトの基準のようにしていたので気になってました。平行テイスティングすると明らかに中身も変更したように感じます。

個人的には新ボトルはより軽やかなフルーティさが前面に出ていて食前酒に飲みたいな〜って思わせる印象です。ずっと飲んでいた旧ボトルがなくなってしまうのは寂しいですがこの新ボトルも魅力充分です。

あと数年して今家にある旧ボトルとこのボトルを再度平行テイスティングするのが楽しみです。感じることが今と違うかもしれません。

クレイゲラキ 11年 2007 ケイデンヘッド

Craigellachieって

クレイゲラキ?クレイゲラヒ?クライゲラキ?クライゲラヒ?いろんな読まれ方してます

アロマは洋ナシ、桃、ブドウ、蜂蜜、ほんのり革製品。口の含むとスパイシーなのに甘いニュアンスが漂う。喉を通すとイチジク、レモン、ブドウ。フィニッシュは甘さを伴いながら心地良い渋みへ

アルコール度数は54度ですが食前酒としても食後酒としてもOKだと思います。今回は食前酒として頂きました。このケイデンヘッドのボトルは繊細でありなから強い主張も感じるクレイゲラキでした。

PS:クレイゲラキ村はスコットランド、スペイサイドの古くから交通の要所として知られる村です。この地にホワイトホースの創設者であるピーター・マッキーらよって建てられた蒸溜所です。もちろんホワイトホースの原酒の確保のためにですが今はバカルディ社のディワーズの原酒として知られています。

グレンアラヒー12年

最近注目のグレンアラヒー。家でじっくり飲んでみたくなりました。

アロマはアセロラ、小梅、りんご、グレープジュース、タンニン、氷砂糖。フレーバーはタンニン様の渋みに続き、心地よいブドウ系の酸味、レーズンバター、プラム、レモンピールの様なニュアンスも感じる。

バーボン樽のニュアンスとシェリー樽系の要素がうまく調和していてじっくり楽しめます。

PS:スコットランド スペイサイドに位置するグレンアラヒー蒸溜所。近くには有名な蒸溜所がひしめき地味な存在でしたが元ベンリアック蒸溜所の責任者、ビリーウォーカーの手で生まれ変わろうとしているようです。もともとあのデルムエバンスが設計した白く美しい印象的な建造物や熱交換器を使用したプレヒーティングシステムを最初に導入したりと注目に値する蒸溜所でした。ところがその原酒はほとんどがブレンデッドウイスキーの構成原酒として使われてきたのでシングルモルトとして陽の目を見ることは殆どありませんでした。

そんなところにベンリアック、グレンドロナック、グレングラッサを売却したビリーウォーカーがグレンアラヒーを買い取ったことから状況が一変したようです。ベンリアック、グレンドロナック、グレングラッサなどで素晴らしいモルトウイスキーを創り上げてきたビリーウォーカーがどんなモルトウイスキーを創り上げるのか今後のグレンアラヒーには俄然期待が高まります。

有明産業株式会社 都農工場(樽工場)

宮崎県にあるおそらくは日本唯一の樽専門製造工場(クーパレッジ)に行ってきました。

エントランスはとてもスッキリしていて来客用の駐車スペースもありましたよ。

敷地内には出来上がった新樽やこれから再生される使用済みの樽などが積まれていて横を通る道路から一目で何の工場か分かります。

工場長の永友さんが丁寧に案内して下さって本当に有り難かったです。

これは使用済みの樽の内部を焦がしている工程(リチャー)で火花が上がる様は迫力ありました。これは樽の木香が過剰に出すぎるのを防ぐのと、樽の成分を溶出しやすくするためのものです。

今回は運良くこの工程を目の前で見れました。今は冬ですが夏場は大変な作業になる様です。

チャー後の樽の内面です。炭化された部分の表面は削り取られます。

樽の胴回りを形成する側板です。これに彎曲が加えられてピッタリと漏れのない樽が組み立てられるのはやっぱり精密な計算と熟練の技でしょうか。この時点で樽の外側になる面は内側より長く形成され板の真ん中は両端より太くなっていました。

樽の蓋の部分(鏡、circle heading)とそれを形成する機械です。機械化するところは機械化し人間の感覚が必要なところは人の手で行われていて両者がいいバランスで活かされていると感じました。

これがガマ(別名 ミズクサ))で樽材と樽材の間の漏れやすい部分に詰められるそうです。

最終の仕上げです。流石に新樽は美しかったです。

こちらはピート樽(アイラモルト熟成後の樽)です。この樽は再生して出荷するそうですが意外と焼酎メーカーからの需要が多いそうです。中身はもちろん入ってないですがダボ栓を抜いて中身を匂わせて頂きましたがアイラモルトがまだ入っている様なピーティな樽香でした。

これはシェリー樽。といってもこれは単にシェリー酒をシーズニングさせた樽ではなく本物のソレラシステムに使われていたアメリカンホワイトオークのシェリー樽です。おそらくなかなか出てこない貴重な樽です。これで熟成させたモルトウイスキーが飲みたいです。

PS:有明産業では現在450リットルと250リットルのサイズの樽を中心に造っていて使用される木材はミズナラ、クリ、桜、杉が多くウイスキー愛好家にとってはやはりミズナラが気になるところです。でもこのミズナラが一番内容物の漏れなく造るのが難しく最終的な検査でふるい落とされる樽も多いそうです。

シーバスリーガルのミズナラもここのミズナラ樽が使われていますし、台湾のカバラン にもミズナラ樽を出荷しているそうです。きっと数年後にはカバラン のミズナラ熟成のウイスキーが飲めるのでしょう。そして大手だけでなく続々と出来るクラフト蒸溜所に樽を出荷しているそうで、今後この有明産業の樽で熟成されたウイスキーを飲む機会が増えそうです。

今回、樽造りの工程も興味深かったですが、真剣さと誠意が溢れた場と時間の中に居れたことも心地よかったです。